【振り返り】日本ボッチャ選手権大会⑤

2015年12月27日




決勝

7対1(勝ち)

相手は一緒に練習をする機会も多いKさん。
過去に日本一なった実績もあり、精度、戦術共に今回の出場選手の中ではトップの選手。

一緒に練習をしている時、少しでも自分が集中していなかったりミスをすると一気に大量得点をとられて負けることも良くある。
また、自分のボールの特徴も充分に把握されている。

勝敗を左右するのは自分の集中力と、相手の体力消耗(5試合戦ってきた疲労)が大きいだろうなと思いながらも、所属チームは違くとも同門対決に近いことや負けても準優勝という安心感から、試合直前これまでと比べると「必ず勝つ」という気持ちが低かったように振返ってみると思う。


1エンド目、相手の初球が甘く、逆に自分が初球で寄せることは出来たが後半のボールが悪く1点負け。

2エンド目、初球をしっかり寄せ、相手は自分のボールを弾くのに時間がかかり、自分は1球分のミスはしたが、残りをしっかり寄せて4点勝ち。

3エンド目、Kさんの疲れもだいぶ出ていたのかミスボールも増え、相手が全球投げた時点で自分が残り2球で1点勝ち。もう1球投げたが状況を大きく変わらず、ここで無理をして相手に1点とられては困るため、4エンド目を少しでも楽に戦いたかったため、1球分を捨てて1点勝ちで5対1で最終エンドへ。


4エンド目は、4点差という安心感からか今大会で一番初球の寄せが甘かった。その後もこのエンドを勝つことよりも4点取られないことばかりを考え守りに入ってしまい、結果として勝つことは出来たが、4点取られてもおかしくない守り方で、ここで守りに入ってしまう部分が課題にも感じた。攻めにいって4点取られない形を作ればいいものが、いつもこういう戦い方をしてしまう。
最終的には相手は最後まで4点取りに攻めにきたが難しく、自分が2点とり、7代1で試合終了。


優勝が決まった瞬間は、嬉しいという気持ちよりもホッとした気持ちでいっぱいだった。
思い返せば、1年前の今頃はマイボールもなく、チームメイトから借りたボールを使っていたほどの状態で、1年前に今の自分の姿は想像できていなかったが、この1年の練習や大会を通して、この日本選手権で優勝するイメージが持てるようにもなり、予選リーグで対戦予定だったYさんの出場辞退が決まってからは更に優勝するという気持ちが強くなっていた。

大会の10日前、「これまで使っていたボールのままでは予選は突破できても優勝は出来ない…」と実戦練習から痛感し、本来であれば無謀ともいえるボールの変更をコーチへも相談し行った。
大会直前までトラブルがあったが、結果としてボールを変えたことで助けられた試合場面が何度もあった。
特に決勝の相手は、自分のボールが変わっていたことに気がつかぬまま戦っていたため、そういった部分からも勝利に繋がった。


大会後、日本一になった喜び以上にホッとした気持ちの方が強いまま、神戸から東京へと新幹線へ戻り、翌日は朝から仕事。。
家族や周りの人達に日本一になった報告をしていく中で、少しずつ優勝した実感が持てるように変わった。

初出場で初優勝。
これ以上にない結果を残すことが出来て、東京パラリンピックに向けた計画は順調!
1年後、この日本一がまぐれだったと思われないための二連覇、そして、日本を代表できる世界で戦える力をつけていけるように今大会の課題にも取り組み、練習に励んでいきます!!






高橋和樹

パラリンピック競技種目・ボッチャ BC3クラス

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