リオパラ 予選リーグ①

2016年9月13日

パラリンピック初戦。
相手はポルトガルの選手、世界ランキングは75位。ポルトガルの上位選手3名が世界ランキング20位以内に入っている中で4番手の選手。国際大会経験が少ないばかりにランキングは下位だか相手選手の初戦を見た限り当然に侮れない選手。

試合前日まではほとんど緊張もなかったが、試合直前にコールルームに入ってからはとにかく気持ち悪くなり、緊張なのかなんなのかよく分からないが今までにない身体・精神状態のまま入場。

パラリンピックの舞台、前日までは観覧席からコートを眺めチームの決勝までの勇姿を応援していたが、今は自分がそのコートに立っている。練習球の投球からいつもにもなくバタバタした状態から試合スタート。

1エンド目、自分同様に相手選手も落ち着いた試合ができていなかった。相手がボールを使い切ったところから3点先取できた。

2エンド目、相手選手のジャックは長めだがそこは想定内、前日までの練習で投げて把握していたとおり投球。しかし…初球が短く、あれれ?、続く2球目も短く、あれれ??
この2球で完全に冷静さを失い、テンパって投球後に自分がどこから投げたかも覚えてないぐらい訳が分からなく戦っていた。
あっという間に6球投げきってしまい、普通に見たら5失点されてもおかしくない状態。
ただ自分に運が味方してくれて、相手がファールをし2球が自分に追加され、なんとかそのボールを使い1点先取。

3エンド目、1エンド目からずっと気にはなっていたが3エンド目では特にボールの曲がりが気になった。初球の寄せもいまいち、ここぞという場面でもボールの曲がりからイメージした戦いが出来ず1点取られた。

4エンド目、2エンド目の失態を持ち直し初球はまずまずの寄せができたが、ただその後がとても酷かった。6球目で自ら得点圏を拡げてしまう最悪の事態、普通に見たら5失点されてもおかしくない状態。
3エンド目終了時点で4対1。
ここで4点以上取られれば当然に負け。
自分は、ただただ相手の失敗を願うしかなく、その願い通じ相手のミスから1点だけで済み、奇跡的に勝てた。





(提供 X-1  Photo by   X-1)







完全に負けてた試合、10点とられていてもおかしかなかった。
1試合負けた時点でパラリンピックは終わる。運でもなんでもいいから勝ち、翌日の試合に繋げられたことにはホッとはしたが、こんなアホ試合をしてしまったこと、自分が何をしていたか憶えていないぐらい地に足が着いていなかったこと、当然に勝った喜びなど全くなかった。














高橋和樹

パラリンピック競技種目・ボッチャ BC3クラス

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